宇宙や生命について考えたことを書いてみる

宇宙や生命についてのエッセイです。事実に基づき書いているつもりですが、間違い、調査不足だったりすることもあるかと思います。また、筆者の妄想モードの場合は、予めそう書きますのでご了承ください。ゆるい感じで楽しんで頂ければ何よりです。

イトカワやリュウグウに水の痕跡を発見!

 初代はやぶさが持ち帰ったサンプルから水の痕跡が見つかったというニュースが少し前にあった。
今現役で動いているはやぶさ2ではなくて、「初代」はやぶさの方である。
初代はやぶさの地球帰還は2010年6月13日のことである。今からもう9年近く前のことである。あの時は、地球に無事戻ってきたこと自体が奇跡的で大きな話題になった。その奇跡的に帰還したはやぶさが持ち帰った小惑星イトカワの微粒子サンプル。カプセルを開けた時は何も無いように見えたが、その後の調査で小さい微粒子が1500個近く見つかった。その一つ一つは髪の毛の直径より小さいという。その中に水があった痕跡だと考えられる含水鉱物があった。

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  (写真)イトカワの微粒子サンプル
     (c) Z. Jin and M. Bose/ASU/JAXA (引用元)JAXA宇宙科学研究所
一方、現在はやぶさ2が観測しているリュウグウにも水があったというニュースもあった。こちらはまだサンプルリターンしていないので、リュウグウ表面の観測によってそう考えられるという。正確には、波長解析から水酸基があるということが分かり、この水酸基が含まれる鉱物が全体的に分布しているとのこと。
また、これら見つかった水は地球の水と同じものであるとされている。ここで水って化学式H2Oで、すべて同じものじゃないの?と思ったが、重水素と水素の比(D/H比)というものがあって、この値によって違いがあるらしい。
ともかく、小惑星帯の水と地球の水はほぼ同じものだということになる。
そうすると次に気になるのは、地球の水はどうやって出来たのかということだ。色々調べてみると地球の水はイトカワリュウグウのある小惑星帯からのもたらされたという説が多く出てくる。そういう論理もあると思う。また、それぞれの惑星でたまたま同じように水が作られた結果、同じものになったということも考えられないだろうか。この場合、地球だけでなく火星を含め、小惑星帯までの軌道上では、同じような水が作られるということになる。まだ、火星からはサンプルリターンできていないので、火星の水のD/H比の詳細は分かっていない。水の生い立ちについては、まだまだ解明されていないことが多い。

はやぶさ2の2回目のタッチダウンに向けて盛り上がっている。リュウグウからのサンプルリターンによって、この辺りの解明が進むのが楽しみですね。
僕ら生命の源になっている水。その水の生い立ちを調べることで、また一歩生命の生い立ちに迫ることになるのだろう。