重力について考えてみた(その2)
【前回のブログ(その1)はこちら】
http://sohsan.hatenablog.com/entry/2014/11/03/102324
■重力は空間の歪み?
重力とは空間の歪みにより発生していると考えられている。物があるとそこを中心に空間自体が歪む。この歪み方は、物の動きと共に変化する。その歪みの変化を伝えるのが重力波だという。これは、アインシュタインの有名な法則、一般相対性理論で予測されたものである。これについてもまた別の機会にでも書きたいところですが、そこまで理解できておりません(笑)
イメージ図(引用元:大阪市立大学神田研究室 http://www.gw.hep.osaka-cu.ac.jp/index_ja.html)
前回のブログで書いたグラビトンというまだ見ぬ素粒子が、重力波の伝播を媒介している。その伝達速度は光速と同じと考えられている。
例えば、超新星爆発があると、その空間にある物質の分布が変わる。分布が変わると、空間の歪み方が変わる。その空間の歪みは光速で宇宙内へ伝達される。
■重力波を検出する?
日本のかぐら(KAGRA)プロジェクトで重力波を検出しようとしている。長さ3kmのトンネルをL字型に2本掘って、それぞれの方向にレーザーを照射し鏡で戻ってきた時間を計測する。通常時は全く同じ時間でレーザーは戻ってくるが、重力波の影響で空間が歪んだ時、時間がズレる。そのズレによって重力波を間接的に検出する原理だ。
図.神岡鉱山の重力波望遠鏡(引用元:かぐら(KAGRA)プロジェクト)
銀河系外で発生した重力波による空間の歪みは、地球と太陽との距離1.5億kmに対して、水素原子1個分(1.5×10^(-10) m)の変化と言われている。
ところで、科学の分野で何かを「発見」したと言うのは実は結構大変なのである。「発見」というワードを使うためには、統計的有意性で「5シグマ」が必要と言われている。これは、確率でいうと、99.99994%の確からしさが必要ということになる。なので、そこまでの確からしさが無い時は、「観測」した、というワードを使うことになる。科学の世界は大変ですね。
かぐら(KAGRA)プロジェクトにより、重力波検出装置(重力波望遠鏡とも呼ばれる)が、岐阜県飛騨市神岡町の神岡鉱山があった山に造られてる。カミオカンデで有名な場所である。神岡はある意味、宇宙観測最先端エリアで、宇宙好きにとっては聖地になりそうですね。
・かぐら(KAGRA)プロジェクト(国立天文台重力波プロジェクト推進室)のサイトはこちら↓
http://gwcenter.icrr.u-tokyo.ac.jp/
・重力波検出の難しさについてはこちら↓
http://gwcenter.icrr.u-tokyo.ac.jp/plan/aboutu-gw
(つづく)